今回は「英語習得の唯一の近道とは?」をシェアしますね!
いきなり質問から入って申し訳ありませんが、あなたは「英語習得に近道はあると思いますか?」
うーん、有るような、無いような、でも無かったから今回のメール意味無くなっちゃうし・・・😅 とか、いろいろ考えられてるかも知れません。
で、実際どうなの? となると、あなたもお察しの通り、近道は有ります! でも、それは、
◆ 文法を ザァーッと やり直してしまう
◆ 単語を語源から覚える
◆ とにかくスパルタで毎日オンラインやる!
などなど、といった事とはちょっと異なります。(上記が効果が無いと言ってる訳ではありませんので、その点ご理解下さいませ)
実は、わたしたち日本人があまり重要視してこなかったこと、それに力を入れる事が「唯一の近道」です。
スピーキング/リスニングともに効果抜群!
これは、今までのクライアントさんを見てきた中でハッキリと言えます。
そして、スピーキング/リスニングともに効果抜群です。
それが「発音」です。
一見「発音って逆に遠回りになるんじゃないの?」って思われるかもしれません。発音を身に付ける時間を、スピーキング・リスニングに当てる方が効果的なんじゃない? って思われるかもしれません。
もちろん、個々人の差はありますが、これ迄わたしがサポートしたクライアントさんを見ると、ザックリ、
◆ 基礎の習得:約1ヵ月
◆ 無意識レベルへの落とし込み:約2~3ヵ月
くらいかなと思います。
そして、この基礎の練習1ヵ月を行うことで、その後のスピーキング・リスニングの上達が加速度的に速くなっていきます。
なぜか? 具体例と共にシェアしますね。
発音向上によるスピーキング上達
これは、イメージしやすいかと思いますが、じつは奥深い話しだったりもします。例をあげて説明しますね。
① マインド面で楽になる
クライアントさんからよく伺う話しとして、「英語が上手な日本人の前では話しにくい…」という事があります。いくつか理由がある中で「カタカナ発音」の割合も比較的多いです。
これは職場にもよるでしょうが、シビアな所になると「カタカナ発音」に対してマウントを取る準ネイティブなどもいるようです。
発音を習得する事で、いわゆるマインドブロックが外れる、もしくは小さくなり、発言しやすくなったというクライアントさんは比較的多いです。
② 会話のチャンスが増える
会社では、カタカナ英語でバリバリ仕事をされてる方もいらっしゃるかと思います。なので、発音は関係ないのでは? と思われがちです。ですが、ちょっと逆の立場で考えてみて下さい。
例えば、日本語の発音がキレイな方と、英語まじりの発音の方、あなたはどっちの外国人と話をしていて楽ですか?
わたしたちは、音理解 (音 → 単語への変換) と 意味理解 (単語 → 意味への変換) の2つの能力を使って、言語の理解をしています。そして、日本人同士の会話であれば、音理解に頭を使う事はほとんどありません。
しかし、英語まじりの発音だと、音理解にも頭を働かせないといけないので、通常よりも疲れてしまいます。結果として、発音がキレイな外国人との方が、会話のチャンスが増える事になります。
これと同様に、あなたの発音をネイティブに近いものにする事により、発言の機会が増え、やはりスピーキング力は上がります。
③ 相手に通じ易くなり、より積極的になれる
これは言わずもがなですが、より相手に通じ易くなります。そして、通じる様になればより積極的になり、もっとコミュニケーションを取ろうという気持ちが湧いてきます。この正のループによりさらに上達しやすくなります。
発音向上によるリスニング上達
そして、これはあまり知られていない事ですが、発音を習得する事で、リスニング力は飛躍的に伸びます。理由をご説明しますね。
① 文章の流れで理解するか? 頭から理解するか?
work/walk はよく間違われる単語として有名です。例えば、あなたが以下の文章を聞いた時、
– When I was working/walking, I got an e-mail from my boss.
work/walk か分からなかったとします。そして、その後に例えば以下の文章が来たら、「あぁ仕事してたんだな」って分かることになります。
– I was in the office at that time.
でも、ここまでの文章を聞いて、先ほどの 「When I was working — 」に戻って意味を再確認していたら、次に話される文章が理解出来ません。会話は止まってくれないからです。
したがって、発音をしっかり理解して、常に頭から頭から理解するようにして下さい。イメージは以下の通りです。
When I was working, / 私が働いていた時、
I got an e-mail / メールを受信した
from my boss. / ボスから
② that と not の違いを理解できる。
上の基本的な話しと真逆で、ちょっと一気にマニアックな話に飛びますが、例えば、
– xxxxx and that yyyyy
といった文章があるとしましょう。これが実際にネイティブが発音するとどうなるか? なんですが、
– xxxxx an(d) not yyyyy
のように聞こえます。なぜかわかりますか? 細かくなりますが、以下説明しますね。
◆ まず and の /d/音は脱落します。
◆ そして /n/音 から th音 (= /ð/音) に移行します。
◆ ここで /n/音 と /ð/音を出す時の舌の位置は近いため、/n/音が残ったまま /ð/音を出します。
◆ 更に /ð/音 は弱い音のため、/n/音のように聞こえる という感じになります。
これ、意味としては真逆になるのですが、発音を理解しておくとこの様な事も理解しやすくなります。(更に言うと、前回ご連絡した 「内容語・機能語」の知識との合わせ技で、that か not か の理解がし易くなります)
本当は、もう一つ書こうかと思ったんですが、収拾がつかなくなりそうなので、また次の機会にします。ちょっとマニアックな話しになってしまいましたが、「発音がスピーキング・リスニングUpに非常に大事だ!」という事が伝われば嬉しいです (笑)
本にも例を載せてますし、音源も載せてますので、ぜひ聞いてみて下さいね!