前回の No.13 では、意見の相違がある場合につきシェアしました。(もしあなたが、まだ No.13 を見られてない場合は、先にそちらからご覧下さいね。https://shige-eng-coach.oops.jp/2024/01/12/01-16/)
そして、今回は失敗しない交渉の進め方に言うフレーズをシェアしますね！
ありがちな流れ
わたしたち日本人は、一般的に交渉があまり得意でないと言われます。交渉に当たっては、当然ながら自社の利を考えて議論を行う訳ですが、私たちは海外の人達に比べてあまり議論に慣れていないケースが多いです。
もしかしたら、「雄弁は銀沈黙は金」や「空気を読む」、「行間を読む」みたいな事が少なからず影響しているのかも知れません。
従って、わたしたちが何か発言し、それに対して相手側が発言 & 彼らの希望を言うと、「まぁ良いか」と相手の要求を丸のみしてしまうといった事も起こりがちです。
そして、何となくそのままの流れで、相手主導で合意してしまった。。。といった事が起こりがちです。
交渉のポイント と 失敗の具体例
これは、英語と関係無く全般的な話しになりますが、大事なポイントとして、大きく以下２つに分けて、オープン項目に関しては、纏めて合意するという事です。
✓ オープン項目 (未合意の項目)
✓ 合意済の項目
例えば、重要顧客との交渉で、顧客側が納期を非常に重要視しているとします。その場合、先ずは納期中心となって議論が進んでしまう事が有ります。そして、顧客からの強い要望により、
「分かりました。頑張ってその納期を実現するように致します！」
みたいな事に合意してしまう訳です。
そして、その後で改めて価格の議論を行う、という流れになり、また厳しい価格要求が突きつけられたりします。そして、
「いや、その価格は厳しいですし、ましてや先ほど要望のあった納期で実現するのはちょっと無理です」
等といっても、正直後の祭りです。いまさら再度議論を蒸し返すという事は困難ですし、この時点では、完全に主導権を取られてしまっています。
ではどうしたら良いかですが、ぜひ以下２点を意識して交渉を行ってください。
① 先ずは何が未合意か？ の認識合わせを行い、最初に全てテーブルに載せる。
② 関連する項目は、纏めて議論する。
実際の英文例
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I understand that the open items are price, delivery schedule, and shipping conditions only. Is it in line with yours? If there is any gap in understanding, please let me know.
わたしの理解では、未合意の項目は、価格・納品スケジュール・出荷条件のみです。いかがですか？もし認識が異なるようでしたら、ご指摘下さい。
＜補足説明＞
① 最初の文ですが “only” を使って、未合意の項目を限定してます。
② Is it in line with yours? は、あなたの認識と合ってますか？ と確認の意味で聞いてます。ポイントとしては、自分の見解だけで勝手に議論を進めず、オープン項目の認識をしっかり合わせてから進めるという点です。Is that correct? とか Are we on the same page/boat? 等と言ってもOKです。
③ そして最後に、もし認識が異なるなら教えて下さい。と念押ししてます。ここまで言った上で議論を行えば、認識違いに陥る事をかなり防げると思います。
そして、この状態で交渉を開始する訳ですが、上述の通り、一つ一つの項目を合意しながら進めるのではなく、「価格・納期・出荷条件」を纏めて合意する様にして行きましょう。
具体的な進め方としては、以下をイメージされると良いです。
◆ 先ず一つ目の項目において、顧客の要求をある程度聞きつつ、次の項目に移る。合意しない
◆ 上記でオープン項目に対する顧客の要求全体を掴む
◆ 自社のボトムを踏まえつつ、顧客と合意出来るパッケージ条件を考える
もう少し具体的な進め方に関しては、次回のブログでシェアしますね。
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